③アラン『定義集』講義 米山優 幻戯書房
⑩叢書 日本文学と仏教 岩波書店
神保町ブックフリマとそのついでの散策から。
今年度も"本の回廊"は中止、しかしtwitterでみると盛り上がってそうな雰囲気を感じたので、九段下から向かうことにした。九段下はいたって平穏であった。
①神保町の外れのほうにある@ワンダーにて。店内改装したらしいがめんどくさかったので行かなかった。
②愛書館中川書房にて。まあ、職業病ですわ。その他、神保町をふらふらしてみると、しばらく行かない間にいきなりステーキが楽天モバイルになっていたり、三省堂そばの洋書古書店が潰れて別な店になっていたり、移り変わるものなんだなあとしみじみした。三省堂自体も建て替えになるしね。
③-⑨幻戯書房ブースにて。
今回ブックフリマということで期待していったものの、回廊はなく、店舗は店舗で普段通りの営業であった。ブックフリマ地図を見てみると、店舗は何となく多そうであったが、結局てんで色んなところに散らばっていた(よくよく考えると、実店舗でなく出版社のところであるため、変な場所で然るべきなのである。神保町の本屋は日焼けを気にするために昔からの店舗は靖国通りの一面に多く点在していると聞いたことがある)のと、結局神保町本体から外れているため全体的な活気自体はないこと、そして何店舗か集中しているところだけが人気なのであった。国書刊行会や青土社のブースはさすがは人気があり、たくさん人が並んでいたが、結局待つのと何かあるかもしれないというところを天秤にかけるとコスパが非常に悪い気がしたため、そこに行くのはあきらめた(というか皆さんあんなに並んで結局いいもの買えたかね?)。白水社のブースは見たが欲しいものは何もなかった。というかもう買ってるもんばっかだわという。その他勉生出版ブースに行くも、狭いし、何か買わなきゃいけなさそうな雰囲気であり、彩流社ブースは行ったときには閉店していた。全体としては何だかなあという感じであった。少なくとも場所はまとまって出店してほしかったなあ。以前のような出店スタイルであれば、自分は身長がまあ高いためたくさん人がいても後ろから覗いたりできたりしていたため、あまり困ることがなかった。早く以前のように戻ってほしいものである。
幻戯書房は銀河叢書でいい本を出しているためブースを探していたが、ひっそりとした展開の仕方で、始めは気づかずスルーしてしまっていた。その途中で長島書店の分店があったが、現在は販売店舗としては活用していないようだ。浪人時代に駿台御茶ノ水3号館から坂を下りて明治大学の裏を通ってちょうど行けるところであり、昔はお世話になったものだが、まあ時代であろう。
さて、それはまあいい。幻戯書房ブースは段ボール何箱かで展開。舟橋聖一のとアラン『定義集』は欲しかったのでちょうどよかった。小沼丹のやつは全集未収録のものらしいので購入。で、橘外男である。全然知らなかったが、直木賞受賞作家らしい(1938年)。帯もいい感じにいかがわしさを醸し出していて、まあ読んでみるかと思い、レジ前で展開していた全部を購入した。帰りの電車の中で「春の眼ざめ」を読んでみたが、まあ面白い。残りも期待できそうである。にしても幻戯書房は渋めのいいものを発掘してくれますね。墓碑銘は三冊版元からの購入の予約特典だったらしい。運がよかった(ここに詳しく書いてある 銀髪伯爵バードス島綺譚: 『皇帝溥儀/墓碑銘』橘外男 (ginpatsuhakusyaku.blogspot.com))
⑩これも大学図書館の地下で見つけてから気になっていたものだが、まとまって出ていて状態よくて安かったので購入。のんびり読もう。
ブックフリマ自体は不満が残るものの、買ったものについては概ね満足。幻戯書房のおかげ。