備忘録、的なもの

本との日常 購入日記その他

2023年の蒐書総括(2/4) 古書目録について

②について。これまでは足で稼ぐ、いわゆる古書店や古書展へ直接行って買うということをメインにしていましたが、実は目録販売しかしていない本屋があったり、店売りをしていても目録販売の方にまずは自慢の逸品を載せているらしい、ということにようやく気付き、各店から取り寄せるようになりました。
目録の写真版を見るだけでも面白いですし、各本の完本状態とはどんなものか、どういうコンディションのものが多いか、署名がどういうものか、などを知ることで知見が広がり、蒐集に役立ちました。また、相場感覚も掴むことができるため、ヤフオクで勝負に出るときの値段の参考にもなります。

とはいえ、最近は古書目録で販売する古本屋はほとんどなくなってしまいました。先日「彷書月刊」のバックナンバーを立ち読みした時に、目録古書店の一覧という特集を組んでいたのを見ましたが、その時と比較して惨憺たるものがあります。

今、自分が目録をいただいている書店でぱっと思いつくところとしても、扶桑書房、玉英堂書店、森井書店、けやき書店、石神井書店、書肆田高くらいでしょうか。玉英堂書店と森井書店は年に2回、けやき書店は年に4回刊行しています。書肆田高も年に数回刊行しているようです。

玉英堂書店、森井書店、書肆田高は写真版が多いのと直近で入荷した物を載せてくれています。玉英堂書店は本についてのコメントが色々ついていて、とても勉強になります。森井書店は写真版がとても多いです。いずれも1000円程度かかるため、目録ごときにそんなにお金を払うのもなあと思われるかもしれませんが、実際みていただければ値段以上の価値があることがわかるはずです。

けやき書店はページ数が多く、店内在庫についてほとんど網羅的であるものの、既にネットへあがっているものも載っているため思ったほど情報量は多くないかもしれないです。

扶桑書房は月に一度速報という形で目録を送ってくれますが、文字のみであるため、自分の蒐集範囲がはっきりしない間はとっつきにくいかもしれません。しかし、蒐集物が決まってきているようであれば、作者ごとにまとまって載っているため非常に見やすいです。東京古書会館で年に数回開催される趣味の古書展にも出店しているため、まずはその目録を見てみて、いいなあと思えば目録注文してみると良いかもしれません(趣味の古書展の目録はネットでも見ることができます)。普段の目録自体は電話で連絡するとすぐに次回分から送ってくれます。

石神井書店は最近は刊行頻度がめっきり減ってしまったため、次回頒布がいつかよくわかりません。詩が好きな方は取り寄せてみるとよいでしょう。

その他にも文学系で目録を送ってくれる書店があるかもしれないので、調べてみてください。また、ご存じの方がおりましたらコメントいただけると助かります。

目録代を支払えば自宅へ送ってもらえるため、最新版が出る直前あたりに各書店に連絡してみるとよいでしょう。以下にホームページがあるものについては載せておきます。

玉英堂書店

森井書店

けやき書店

書肆田高

趣味の古書展

最近はネットで簡単に注文できるようになってしまいましたが、各店の自慢の逸品を紙の目録で見てみるのも一興です。いかがでしょうか。

 

この項つづく