備忘録、的なもの

本との日常 購入日記その他

2022.4.23

①二面の人 室生犀星 雪華社
②篠笛 舟橋聖一 博文館
③アマノン国往還記 倉橋由美子 新潮社
④自由の彼方で 椎名麟三 講談社
⑤内的な理由 秋山駿 構想社
⑥哀原 古井由吉 文藝春秋
⑦夜の香り 古井由吉 新潮社

⑧R63号の発明 安部公房 

⑨もめん随筆 森田たま 新潮文庫
中河与一代表短編集 読売新聞社
⑪ミス・サハラを探して 島田雅彦 KKベストセラーズ
⑫絵合わせ 庄野潤三 講談社
⑬鏡花小説・戯曲選 岩波書店

⑭文林通信 石川淳 中公文庫
⑮夷斎小識 石川淳 中公文庫
⑯夷斎座談 石川淳 中公文庫
⑰佛にひかれて 丹羽文雄 中公文庫
⑱退屈読本 佐藤春夫 冨山房百科文庫
⑲夜半樂 中村真一郎 河出新書
⑳文章作法 瀬沼茂樹 河出新書

安部公房全集6 新潮社

㉒マクウィニー家庭医療学 丸善
ステロイドの虎 國松淳和 金芳堂
㉔糖尿病治療ガイド2022-2023 文光堂
㉕Common Diseases up to date 南江堂

㉖放浪記 林芙美子 みすず書房

 

都心に出る用事があったため、そのついでに古本市のハシゴを。
①-⑦東京古書会館のぐろりや会にて。
⑨-⑬西部古書会館の好書会にて。
⑬もうさすがに鏡花の本は初版でないならいらないはずなのであるが、この集は村松定孝・寺田透の二大鏡花読みの編集したもので、中々センスがいいし、解題も二人が半々でやっていて読みごたえがあるのである。いつか欲しいとおもっていたところで2000円でとなると、やっぱり買ってしまう。
⑭-⑳中野の古本案内処にて。帰り道にどうせ通るしと思っていたが、西部古書会館を先行したため、逆戻りとなった。
⑭⑮⑯店前の均一で石川淳の中公文庫のものが一括で転がっていたため購入。「座談」の文庫版は初めて見た。
⑲解説が三島由紀夫だった。
その後新刊本屋へ。㉑避けて通ろうとしていたが、読書会が始まることもあり、ついに買うことになった。しかし、どこの書店からも消えているから、翻訳の新しい版が出るのではないかと危惧している。
㉔頻繁に改訂されますが、とても分かりやすいので毎回買っている。これはポリクリで内分泌科をまわって以降の習慣になっている。
㉕思ったより分厚いが、コンパクトにまとまっていて読みやすい。とてもよい。
ブックオフにて。大人の本棚から。どうやら改造社版の初版を元にしたものらしい。裏表紙の紹介文が面白い。「私は宿命的に放浪者である。私は古里を持たない。冒頭の有名な一節で始まる林芙美子の『放浪記』は、1930年7月に改造車から単行本として刊行、ベストセラーになった。その後『続放浪記』『放浪記第三部』と書き連ねた芙美子は、この第一部にもかなりの手を入れ、全三部を併せて決定版とした。現在の新潮文庫版である。だが、社会のそこに生きる若い不服従な女の生命の迸りを描いた改造社版にくらべ、現在の版は洗練された過去の物語になっているのではないか。」本当にそうなのかは読み比べてみる必要がある。

2022.4.20 ちょっとしたお出かけのはずが・・・

河上徹太郎著作集 新潮社
②愛と死をめぐる変奏 中村真一郎
③愛と生をめぐる変奏 中村真一郎

④二百回忌 笙野頼子 新潮社
⑤文学なんかこわくない 高橋源一郎 朝日新聞社

⑥花終わる闇 開高健 新潮社
⑦河馬に噛まれる 大江健三郎 文藝春秋
⑧人生の親戚 大江健三郎 新潮社
⑨治療塔 大江健三郎 岩波書店
⑩僕が本当に若かった頃 大江健三郎 講談社
⑪宙返り下 大江健三郎 講談社
⑫「新しい人」の方へ 大江健三郎 朝日新聞社
⑬二百年の子供 大江健三郎 中央公論新社
⑭「自分の木」の下で 大江健三郎 朝日新聞社
⑮さようなら、私の本よ 大江健三郎 講談社
⑯黄落 佐江衆一 新潮社
⑰奇妙な惑星 佐江衆一 福武書店
⑱通り過ぎる扉 佐江衆一 冬樹社
⑲猫族の結婚 佐江衆一 冬樹社
⑳花下遊葉 佐江衆一 文藝春秋
㉑バブル 佐江衆一 新潮社
㉒顔のない裸体たち 平野啓一郎 新潮社
㉓樹影譚 丸谷才一 文藝春秋
㉔春の舞踏 三浦哲郎 文藝春秋

㉕さよなら クリストファー・ロビン 高橋源一郎 新潮社
㉖題未定 安部公房 新潮社

㉗宙返り上 大江健三郎 講談社
㉘水死 大江健三郎 講談社
㉙晩年様式集 大江健三郎 講談社
㉚人間喜劇 サロイヤン 晶文社

㉛回想 佐伯彰一 文藝春秋


病棟が落ち着いていて午後に予定が何もなかったため半休を貰えたものの、いきなり半休をもらったとてと思うこと多し。というのは贅沢な悩みであるがしかし実際そうなのである。困ったなあと思っていたところで病院を出、何とはなしに車を都心方向へ走らせていく中で、どうせならこの間虔十書林に転がっていた①でも買いに行くか。と、ふと思ってしまったのであった。というのも、先日吉田健一展を見に行ったときに、日本での吉田の師として河上徹太郎が紹介されており、ふうんと思ったからなのであった。虔十書林にあるのに気づいていたのは、この間の神田古本まつりの時で、ちょうどそれを見つける数日前にヤフオクで同じ商品が落とされているのを見、という偶然があったため記憶に残ったのであろう。高速は混んではいたが特段渋滞があるわけではなく、ある程度の快適さであった。そして平日なので駐車場が高い。天気は微妙であるが、まあ雨は降らないだろう。さて、お目当ての虔十書林へ行くと、残っていました①。ということで、中身を確認させていただき、購入。そのついでに、ここの本屋では詩集が多く置いているので、長田弘の本があるかどうか聞いてみた。すると、「メランコリックな怪物」は出してもらえたが、つい先日買ったばっかなんだよなあ・・・。他にはお店には置いてないという。残念。しかし、どこの店に行ってもないことが多いので、「人気ないんですかね」と聞いてみると、「逆なんじゃないですかね」とのことであった。そこから、棚の下の方に中村真一郎の詩文集二冊を見つけてしまったので、引っ張り出してもらう。中々変わった作りの本である。これだけきれいな状態で出回るのは珍しいとのことで、帯もしっかり残っていたため、ついこちらも買ってしまった。思ったより散財。長田弘の本は今度何かの催事で出しますのでと言われたので、虔十書林の棚を見つけたら確認してみよう。
さて、駐車場料金も馬鹿にならないので(というか別に他に買いたいものもないため)神保町散策はあきらめ、かといって帰るにしては時間も早かったため、幹線道路から普段行くことのない神奈川県へと遠征に出かけてしまったのであった。馬鹿だねえ。二軒目のブックオフで色々見つけてしまい、さらに大散財。まあ、ワクチンバイトで余裕はあったから、いいか。行ったところは西鶴間、座間ノジマ、座間警察署、大和つきみ野古淵の6店舗。常人のなす業ではないな。閑人のなす業。

2022.4.17 ヤフオクその他

 

ここ直近でのネットから
①初版本と新装版のセットで大した値段でなかったため購入したみた。実際に来たものも状態が非常に良いため満足。新装版の装丁の方が私は好みである。
②これで泰流社から出ていた一連のものは手に入ったが、やはり批評家は人気がないんだなあ。結構後方視的にみてみると面白いと思うのであるが。
③「遠い朝の本たち」の中で出てきた本。全く知らなかった。
④ふと漱石を読みたくなったのであるが、どうせなら全集で買おうと思ってヤフオクを探してみたものの、うーん、状態が良いのかどうかわからん。そして配達料が不鮮明なところが多い。日本の古本屋でみてみると、まあまあ信用できるところが比較的良心的なお値段であったため、買ってみることに。届いた現物を見てみると、箱や本にシミがついていたりしていて、失敗だったかと思ったが、なにやら箱の質感が若干違う。あれ、布装だ。変だなと思って天を見てみると金加工となっており、どうやら期せずして豪華版を買ってしまったようであった。嬉しい誤算。それでもって10数年ぶりに「三四郎」を読み始めたわけであるが、大まかな筋は覚えているが、細かいところまでは覚えていなかった。ああ、こんな情景あったのか(轢死体のところとか)ということで新たな発見がある。というかとても読みやすいな漱石。この文体は真似してみたいところであるが、簡単に真似できそうで難しい。

2022.4.16/17 不思議な本の出会い

①装幀談義 菊地信義 筑摩書房
高瀬川 平野啓一郎 講談社
③石中先生行状記完 石坂洋次郎 新潮文庫

④忘れられた帝国 島田雅彦 毎日新聞社
⑤ロマンティックな狂気は存在するか 春日武彦 大和書房
⑥言葉殺人事件 長田弘 晶文社
⑦メランコリックな怪物 長田弘 思潮社

⑧フランス小説の扉 野崎歓 白水社
⑨新版私説東京繁盛記 小林信彦 筑摩書房
⑩装幀=菊地信義の本 講談社

⑪戦う操縦士 サン=デグジュペリ みすず書房
⑫夜間飛行 サン=デグジュペリ みすず書房
⑬精神医学から臨床哲学へ 木村敏 ミネルヴァ書房
⑭エゴパシー 影山任佐 日本評論社
⑮こんなときどうする? 徳永進 岩波書店
⑯取り替え子 大江健三郎 講談社
⑰水死 大江健三郎 講談社
⑱若き日の変転 カロッサ 岩波文庫
⑲ブリギッタ・森の泉 シュティフター 岩波文庫

 

ブックオフ三鷹周辺の本屋さんから。
①-③ブックオフにて。菊地信義は訃報を聞いてこの本を見つけるという何かタイミング良すぎなような。③は完結編だけなかなか見つからなかったのでちょうどよかった。というかP+Dブックスで復刊してくれないもんかな。
④-⑦三鷹の水中書店にて。④毎日新聞に連載されていた時、作者本人の絵が挿絵として一緒に連載されていたのである。何というマルチな才能。文庫版ではカットされているが、単行本だと少し収録されている。大学受験予備校に通っていた時に、国語の授業で本文の一部が出てきたのがこの本との最初の出会いであった、そういえば。⑥⑦この本屋もりんてん舎も詩集を多めに置いている印象であるが、以前探した時には長田弘の本は見つからなかった。今回は店内をくまなく見てみたところ、エッセイコーナーに何冊か転がっていて、置き場所の問題かと思った。⑦は本の作りが面白いため、どこかで紹介したい。
⑧-⑩三鷹のりんてん舎にて。⑨挿入写真がアラーキーによるものだったので買ってしまった。⑩ここでもタイミングがよかったのか何なのか、店に入ってすぐ右手の平台コーナーの一番目立つところに置いてあった。以前買ったリブロポートの本の続きのようで、まるで自分が買うために置いてあったかのように感じた。もちろん錯覚であるが。
⑪-⑲別なブックオフにて。「遠い朝の本たち」を読んでいて、色々他の本を読みたくなったのは以前書いた通りであるが、その中で、サン=デグジュペリの「戦う操縦士」は今は中々手に入らない状態である(本来なら新潮文庫の復刊で手に入れたいところであるが、中々見つからない)。ヤフオクや日本の古本屋で見てみるもそうそうなく、ということが頭にあっての⑪⑫が落ちているというね。何というタイミング。というのがこの2日で何回か重なったので、なにやら不思議なものだなあとつくづく思ってしまった。所詮は後からとってつけたような意味付けに過ぎないのであろうが、このようななにか縁を感じるような本の発見をすることはままある。本探しにはそういう楽しみもある。

2022.4.13 光が丘古本まつりその2

①はじめて読む現代思想2 小阪修平 芸文社
②クロニック 豊崎光一 書肆風の薔薇
ブレヒトの写針詩 みすず書房
④文学に興味を持つ若い友人へ 渡辺一夫 彌生書房
⑤記夢志 島尾敏雄 冥草舎

 

②-⑤光が丘古本まつりにて。閉会近かったのでもう一度行ってみた。在庫の印象は前回行った時とあまり変わらず。その中で何点か気になったものを購入。

④以前彌生書房から出ていたものの再版のようである。

⑤1500部限定本。少し変わった形の版型である。

東京の古書会館について(初心者向け)

東京には多数の古本屋がありますが、一つ一つの店はそれぞれ個性が強いうえ、行ったことがない方には少し入りにくい印象を与えるかもしれません。


それに引き換え、古書会館で行われる古書展では、非常に珍しい一品に出会う可能性は低いものの、多数のお店が出店することで、色々なものに出会える可能性が高く、入るにあたっての敷居も低いため、特定のものを探すというのでなく、何となく色々見てみたいわあという方にはおススメできます。

 

古書会館へは、普段は古書組合の人しか入れないのですが、週末に古書展が行われるときには一般の人も入ることができ、東京には3か所あります。古書展は、東京古書会館と南部古書会館は金曜土曜に、西部古書会館は土曜日曜(会によっては金曜、月曜にかかることも)に行われることが多いです。毎週末に古書展をやっているわけではないため、事前に日本の古本屋で日程を確認しておきましょう。2022年 / 全国 / 古本まつりに行こう / 日本の古本屋 (kosho.or.jp)

 

以下は、独断と偏見の混じった三者の比較です。

 

東京古書会館
住所:東京都千代田区神田小川町3-22

JR御茶ノ水駅から徒歩6分、地下鉄神保町駅からは徒歩5分ほどです。少し駅からは歩きます。御茶ノ水駅からだと楽器街の坂を下りていく形になるので、行きやすいかもしれません。

この階段を下りた先に会場があります

 

さすが都心だけあって、三者の中では一番建物がきれいです。
自動ドアを入って左手の階段を下り、地下一階が会場です。会場に入る前に、正面左で手荷物を預けます。
会場外の均一台はなく、会場内販売のみです。値段設定は比較的高めの印象です。内容も会によって異なるので一概には言えませんが、状態の綺麗な初版本は三者の中では一番見つけやすい印象です。扶桑書房さんが出ているときの初日は争奪戦らしいですが、自分は金曜日に行くことができないので実際どうなのかは知りません。

 


南部古書会館
住所:東京都品川区東五反田1-4-4

JR五反田駅から徒歩4分ほどです。国道から曲がるところの目印がないため、少しわかりにくいかもしれません。
建物は東京古書会館よりは比較的古いです。ここは二階まであり、一階には均一台が、二階は比較的値段設定高いものが並びます。二階に上がる前に手荷物を預けましょう。会場の様子の写真はこちらあなたの街の古本屋 – 東京都南部の古本屋案内 (nanbu-kosho.com)

会にもよりますが、一階は50-70年代の初版本は見つけやすいイメージ。古書一路さんや月の輪書房さんのを買うことが自分は多いです。二階は書店ごとに個性が違うので一概には言えないです。自分にはあまりはまらないこともあります。

 

西部古書会館
住所:東京都杉並区高円寺北2-19-9

JR高円寺駅から徒歩5分ほどです。純情商店街のメインストリートとは逆側にあります。周辺道路が非常に狭いのと一方通行路が多いため、車で行くのはお勧めしません。
こちらの建物も南部古書会館と同じくらい古めです。一見すると何かのガレージっぽくも見えます。会場の様子の写真はこちら■西部古書会館の古書展■ - kosho-chuousenshibu (jimdofree.com)
会館前が均一台が並んでいて、会場に入る前に手荷物を預けます。会場内も所狭しと本が並べられていて、値段設定が比較的良心的なのが魅力的で、ついつい買ってしまいます。綺麗な状態の本を探すというよりは読めればいいやという本を探すイメージでしょうか。


以上、三者を独断と偏見で比較してみました。この中で、入るのに一番敷居が低いのは西部古書会館じゃないかなと自分は思います。西部古書会館に行ってみて大丈夫そうであれば、南部古書会館や東京古書会館に行ってみるといいでしょう。東京古書会館に行けば、靖国通り沿いに古書店が多数並んでいるので、一日楽しめるはずです。

 

古書店に入るのは敷居が高くても、古書会館であれば少し緩和されるかもしれません。ぜひ、この世界に足を踏み入れてみてください!!!

 

追記

東京都古書組合による東京の古本屋というサイトに都内古書会館展ごとの出店リストが公開されました。これを使えばさらにどの古書展に行ってみようか決めやすくなりますね!

https://www.kosho.ne.jp/?p=557

2022.4.10 大均一祭その2と吉田健一展

井上光晴先品集1/2/3 勁草書房
伊藤整 桶谷秀昭 新潮社
伊藤整論 早川雅之 八木書房
伊藤整論 日高昭二 有精堂
伊藤整の世界 亀井秀雄 講談社
⑥小説の方法 伊藤整 河出書房
⑦随筆入門 吉田精一 河出ペーパーバックス
⑧火の祭り 中村真一郎 講談社
⑨野鴨 庄野潤三 講談社
⑩水の都 庄野潤三 河出書房新社
⑪貝がらと海の音 庄野潤三 新潮社
⑫一年の牧歌 河野多恵子 新潮社
⑬谷崎文学と肯定の欲望 河野多恵子 文藝春秋
⑭暗室 吉行淳之介 講談社
⑮夕暮まで 吉行淳之介 新潮社
⑯鞄の中身 吉行淳之介 講談社
⑰菓子祭 吉行淳之介 潮出版社
⑱天草の雅歌 辻邦生 新潮社
⑲天の花 淵の声 小川国夫 角川書店
⑳インテリゲンチア 高見順 池田書店
㉑重き流れのなかに 椎名麟三 筑摩書房
㉒青年の環 野間宏 河出書房

吉田健一展図録 神奈川県立近代文学

 

さて、大均一祭2日目である。2日目は早く行くに限る。遅く行って買い逃すことほど悲しいことはない。前日買い逃した①をまずは確保し、その上で、100円ならと思い伊藤整関連のものを漁ってみた。⑤には結構書き込みあり、かなり辛辣なものも。その他、庄野潤三吉行淳之介の本をメインに。また、戦中前後の本も目ぼしいものは買ってみた。㉒は中断する前の始めのエディションである。現行版と比べてみると面白いかもしれない。
その後、吉田健一展を見に神奈川へ。環八から第三京浜を通りみなとみらいへ。片側三車線でスイスイでひゃっほいとやっていたら、間違って三ツ沢で降りてしまった。しかし、横浜駅から思ったほど遠い場所ではなく、料金も道路が切り替わる直前であったため320円と破格であった(とはいえみなとみらいまで行っていたとしても660円であるが)。神奈川県立近代文学館は元町・中華街駅近くの港の見える丘公園内にあった。休日ということもあり、たくさん人がいた。展示自体はかなり面白く、留学前後での師との書簡類が多く展示されていた。天才と思っていたが、若いころは自信のない一青年だったことも伺われ、少し意外であった。図録にすべてが収められていないのは残念。
近代文学館を出た後で、公園から港を見てみた。船荷が並んでいて、あまりよい景色とは自分は思えなかった。しかし公園自体はのんびり過ごすのに適してそうなところで、このあたりに住むことがあれば、休日は散歩しにくるだろうなと思った。どうせ住むことないけれど。坂はかなり急だし。三ツ沢公園付近も横浜駅へ向かう道路はかなり急坂だし、横浜全体が、山を無理やり切り開いた地形なんじゃないだろうか、と思っていたら案の定それを裏付けるようなネットの記事が(https://nora-yokohama.org/reading/?p=80)。そういえば先日がけ崩れが起こったのもこの辺であるし、結構危ない土地柄なんじゃないか、と思う。