東京には多数の古本屋がありますが、一つ一つの店はそれぞれ個性が強いうえ、行ったことがない方には少し入りにくい印象を与えるかもしれません。
それに引き換え、古書会館で行われる古書展では、非常に珍しい一品に出会う可能性は低いものの、多数のお店が出店することで、色々なものに出会える可能性が高く、入るにあたっての敷居も低いため、特定のものを探すというのでなく、何となく色々見てみたいわあという方にはおススメできます。
古書会館へは、普段は古書組合の人しか入れないのですが、週末に古書展が行われるときには一般の人も入ることができ、東京には3か所あります。古書展は、東京古書会館と南部古書会館は金曜土曜に、西部古書会館は土曜日曜(会によっては金曜、月曜にかかることも)に行われることが多いです。毎週末に古書展をやっているわけではないため、事前に日本の古本屋で日程を確認しておきましょう。2022年 / 全国 / 古本まつりに行こう / 日本の古本屋 (kosho.or.jp)
以下は、独断と偏見の混じった三者の比較です。
JR御茶ノ水駅から徒歩6分、地下鉄神保町駅からは徒歩5分ほどです。少し駅からは歩きます。御茶ノ水駅からだと楽器街の坂を下りていく形になるので、行きやすいかもしれません。
さすが都心だけあって、三者の中では一番建物がきれいです。
自動ドアを入って左手の階段を下り、地下一階が会場です。会場に入る前に、正面左で手荷物を預けます。
会場外の均一台はなく、会場内販売のみです。値段設定は比較的高めの印象です。内容も会によって異なるので一概には言えませんが、状態の綺麗な初版本は三者の中では一番見つけやすい印象です。扶桑書房さんが出ているときの初日は争奪戦らしいですが、自分は金曜日に行くことができないので実際どうなのかは知りません。
南部古書会館
住所:東京都品川区東五反田1-4-4
JR五反田駅から徒歩4分ほどです。国道から曲がるところの目印がないため、少しわかりにくいかもしれません。
建物は東京古書会館よりは比較的古いです。ここは二階まであり、一階には均一台が、二階は比較的値段設定高いものが並びます。二階に上がる前に手荷物を預けましょう。会場の様子の写真はこちらあなたの街の古本屋 – 東京都南部の古本屋案内 (nanbu-kosho.com)。
会にもよりますが、一階は50-70年代の初版本は見つけやすいイメージ。古書一路さんや月の輪書房さんのを買うことが自分は多いです。二階は書店ごとに個性が違うので一概には言えないです。自分にはあまりはまらないこともあります。
西部古書会館
住所:東京都杉並区高円寺北2-19-9
JR高円寺駅から徒歩5分ほどです。純情商店街のメインストリートとは逆側にあります。周辺道路が非常に狭いのと一方通行路が多いため、車で行くのはお勧めしません。
こちらの建物も南部古書会館と同じくらい古めです。一見すると何かのガレージっぽくも見えます。会場の様子の写真はこちら■西部古書会館の古書展■ - kosho-chuousenshibu (jimdofree.com)。
会館前が均一台が並んでいて、会場に入る前に手荷物を預けます。会場内も所狭しと本が並べられていて、値段設定が比較的良心的なのが魅力的で、ついつい買ってしまいます。綺麗な状態の本を探すというよりは読めればいいやという本を探すイメージでしょうか。
以上、三者を独断と偏見で比較してみました。この中で、入るのに一番敷居が低いのは西部古書会館じゃないかなと自分は思います。西部古書会館に行ってみて大丈夫そうであれば、南部古書会館や東京古書会館に行ってみるといいでしょう。東京古書会館に行けば、靖国通り沿いに古書店が多数並んでいるので、一日楽しめるはずです。
古書店に入るのは敷居が高くても、古書会館であれば少し緩和されるかもしれません。ぜひ、この世界に足を踏み入れてみてください!!!
追記
東京都古書組合による東京の古本屋というサイトに都内古書会館展ごとの出店リストが公開されました。これを使えばさらにどの古書展に行ってみようか決めやすくなりますね!