1960年5月10日初版刊行 講談社刊
装丁 三岸節子
初出
帯もあるようですが、未見です。10ページほどの書評集も入っています(当時の講談社ではつける習わしだったのでしょうか。藤枝静男の「空気頭」でも同様のものを確認しています)。
私が一番最初に読んだ長編小説がこれでした。集英社から刊行されていた日本文学全集の中の一冊で、福永武彦とで一冊扱いになっていました。そこに収録されていた長編が「熱愛者」でした。その時は福永武彦の「廃市」の方が印象に残ってしまったのですが、大学に入ってから講談社文芸文庫で「死の影の下に」を見つけたり、池袋西口古本まつりで「中村真一郎小説集成」との運命的な邂逅を果たした結果、のめりこんでいくことになったのでした・・・。