備忘録、的なもの

本との日常 購入日記その他

2022.1.29

①一尾の鮎 三浦哲郎 講談社
②春の夜航 三浦哲郎 講談社
③下駄の音 三浦哲郎 講談社
④狐のあしあと 三浦哲郎 講談社
⑤娘たちの夜なべ 三浦哲郎 新潮社
⑥師・井伏鱒二の思い出 三浦哲郎 新潮社
まぼろしの記 尾崎一雄 講談社

⑧菓子祭 吉行淳之介 角川文庫

⑨絵のある本 福永武彦 文化出版局
⑩西游日録 石川淳 筑摩書房
⑪増補版上林暁全集 筑摩書房

⑫天使よ故郷を見よ トマス・ウルフ 新潮文庫

⑬冷たい天使 中村真一郎 講談社
⑭恋の泉 中村真一郎 新潮社
⑮王朝の女流作家 中村真一郎 新潮社
⑯長い回復期 中村真一郎 青娥書房

正宗白鳥全集1/3/4/10 福武書店
⑱江戸文学掌記 石川淳 新潮社
⑲文林通信 石川淳 中央公論社
⑳夷齋小識 石川淳 中央公論社
石川淳 井澤義雄 彌生書房
㉒滝壺 舟橋聖一 新潮社
㉓日本の小説 生島遼一 朝日出版社
㉔閑な老人 尾崎一雄 中央公論社

 

 今日も田村書店へ行こうと思い、都心へ。そのついでにけやき書店と高円寺の大均一祭に行くという算段であった。

 ①-⑦田村書店に向かう前に、そういえば何か東京古書会館でやってるんだっけと思って昼飯を食べながら調べてみると、やってました、我楽多市即売展。キッチンカロリーから東京古書会館は目と鼻の先であった。ここに行くのは今回が初めてである。会場は地下一階、高円寺よりは広いスペースで、高円寺五反田みたいな均一コーナーはない。けやき書店の棚で三浦哲郎の本が大量に転がっていて、持っていない随筆類を一括購入。また、「まぼろしの記」の初版も転がっていたので購入。

 ⑧三茶書店の均一コーナーにて。以前友人に貸したら返ってこなかったのであった。こういうこともあり、自分は他人に本を貸すのは嫌なのである。

 ⑨-⑪田村書店にて。先週とうって変わって店前に並んでいる人もあり。しかし回転はそんなに悪くないのですぐに入れた。前回目をつけていた「絵のある本」を手にとり、文学初版本コーナーを漁る。やはりここも人が多い。石川淳の本で残していた⑩を手に取り、それ以外でめぼしいものを見てみるが、中村真一郎のものは在庫なし(人気ないのか)。その他、吉田健一宛名署名入りの「俘虜記」(12000円也)、神西清「恢復期」初版(2000円也)、加藤道夫「なよたけ」初版(9000円也)も気になるが、値段も値段だし手を出すか迷う。そうこうしているうちに、そういえば全集類も3割引きだったの忘れていたと思い、店内の黄色い紙たちを見まわしていると、⑪が目につく。中身を見せてもらうとかなり状態良い。ということで購入。カードが使えてよかったよ。

 ⑫澤口書店にて。前回店先の文庫コーナーしか見ていなかったので気づかなかったが、店奥に文学コーナーということで別分けであったのであった。

 ⑬-⑯けやき書店にて。数年ぶりの再訪。エレベータから降りてすぐのごたごた感(もちろんいい意味です)も変わらず。店に入ってすぐ左の木箱に中村真一郎の本があるのも変わらず。日本の古本屋にも上がっていた計4冊を購入。⑬は石神井書林で買えなかったが、小佐井伸二宛署名に加え一言も書いてあったのでこっちで買ってよかったと思った。一通り見まわしたあとで、結局石川淳の本が見つからず、お店の方に場所を聞き在庫を見てみるが、結局今回は手を出さず。店に置いてあるものは基本状態はよいものばかりなので、行くのが面倒であったらネットで注文すればいいかと思った。田村書店とけやき書店で結構散財してしまった。

 ⑰-㉔その後で高円寺。大均一祭は日によって値段が変わるイベントで、同じ本が初日で200円、二日目100円、三日目50円となるのである。というからには、言い方が悪いが、そういう値段下げても問題ない本しかないということはある(いわゆるお宝探し感覚であるが、あまり目ぼしいものは見つかった試しはない)。自分はここで狙うのは全集の端本類である。箱が汚かったり、裸本というのでここに転がされているものが結構あるのである(以前「遠藤周作文学全集」を全巻買ったことがある。中身は問題なし、しかしもちろん箱が壊れている。損傷度合いはまちまち)。きっちり綺麗に揃えたいという人には向かないが、読めればいいですという方にはとてもおススメである。200円でも十分安い。そして日によって値段が変わるが、残しておくと他の人に買われる可能性があるため、そのあたりの駆け引きも重要である。自分はそういう会であるという認識でいる。今回も、結局上記のものを買ったが、会場を見てみると、荷風全集の裸本29巻揃い(箱もあったら3万以上する)や「獅子文六全集」がほぼ全巻などあった。「獅子文六全集」については1周して戻ってみると、数巻抜けていた。誰かが買ったのであろう。そう、間の巻を抜くというのもテクニックである。揃えようと思っても、抜けている巻が多すぎると集めるのが面倒で、結局端本で見つからず揃いで買いなおしということもあり得るのである。他の人の購買意欲をそぐために数巻抜いてしまうというのはありである(まあたまたま探していた巻を取られたり、抜けていても特攻する人もいるから何とも言えないが)。まあ、純粋に探すのは楽しいですよね。