備忘録、的なもの

本との日常 購入日記その他

中村真一郎書目

王朝小説集 恋路

昭和31年3月31日初版 河出書房 収録 寝覚/恋路/扇 耳付きカバーの装丁であり、美品は中々見つからない。私の所有のものも背が欠けているうえ、耳が切れている。 装丁者名の記載はないが同時期に同じ版元から出た福永武彦の「愛の試み」と対ともとれる印象は…

自鳴鍾

昭和33年1月30日 初版 新潮社刊 装丁 加藤栄三 書き下ろし長編。 家庭生活に飽きた主人公、夫が自分に振り向いてくれないがゆえに若者を誘惑する妻、純潔な心をもつ童貞、進歩的な考えを持つがゆえに現実世界から浮き気味の社会学者、財界のフィクサー等が一…

死の遍歴

1970年初版刊行。文藝春秋社。 小さな序章/死の偶然/死の純粋/死の混乱/死の襲来/ 死の和解/小さな終曲からなる。文学界連載。 第一章は妻の友人の死、第二章は友人の死、第三章は妻の死、 第四章は自分の死(への誘惑)、第五章は再び友人の死。 何と…

中村真一郎詩集

1950年9月1日初版刊行 書肆ユリイカ刊 目次 作品Ⅰ 極みの時/作品Ⅱ 愛の歌/作品Ⅲ 炎/作品Ⅳ 頌歌/作品Ⅴ 運河/作品Ⅵ 谷神/作品Ⅶ 冬の組曲 限定300部刊行。

死の影の下に(成瀬書房版)

成瀬書房刊 限定200部 ゾッキ本にもなっていたりしていわくつきの印象をお持ちの方もいるかもしれませんが、造本自体はきちんとしているため、私は成瀬書房本は好きです。作家の処女作でラインナップを作っていたようで、中村真一郎は当然「死の影の下に…

老木に花の

1998年5月30日初版刊行 集英社刊 装丁 菊池信義 装画 中島千波(外装「薄紅梅」、見返し「形態 素描Ⅰ/Ⅱ」) 目次 小序/巻の一/巻の二/巻の三/巻の四/巻の五/著作目録 初出 すばる1998年3月号 前年12月25日に亡くなってしまった後の最初の刊行本。 巻末に三坂剛…

熱愛者

1960年5月10日初版刊行 講談社刊 装丁 三岸節子 初出 帯もあるようですが、未見です。10ページほどの書評集も入っています(当時の講談社ではつける習わしだったのでしょうか。藤枝静男の「空気頭」でも同様のものを確認しています)。 私が一番最初に読んだ長…

色後庵漫筆

1990年12月25日初版刊行 白楽刊 装丁 久保内祐子 目次 山荘開き/昼寝のあとさき/炎暑のさなか/異国のたより/会とその始末/文債の山/さまざまな集まり/出会いと思い出/新刊書の到来/詩句との出会い/ふたつの催し/秋気来る 初出 信濃毎日新聞?(初出未確認) 私…

中村真一郎書目 不完全ながら

創作/小説 長編小説死の影の下に(死の影の下に・第一部)真善美社 1947 成瀬書房版シオンの娘等(死の影の下に・第二部)河出書房 1948愛神と死神と(死の影の下に・第三部)河出書房 1950魂の夜の中を(死の影の下に・第四部)河出書房 1951長い旅の終り(…

なんとなく始めてみます

何となく中村真一郎の書影集を作ってみようという気になった。というのも、ネット上で探してみてもwiki以外でまとまっているものがないからである。 どれだけ皆さまの参考になるかはわかりませんが、自己満ですのでご笑覧くだされば幸いです。最初のうちは本…