備忘録、的なもの

本との日常 購入日記その他

2022.6.13 窓展からの横浜!

①永遠の中の龍 中村真一郎 新潮社
②夢がたり 中村真一郎 人文書院
③木馬の騎手 三浦哲郎 新潮社
山鳥集 室生犀星 桜井書店
⑤甚吉記 室生犀星 愛宕書房
⑥われはうたへどもやぶれかぶれ 室生犀星
⑦詩と小説のあひだ 神西清
⑧鳴神 石川淳 筑摩書房
紀伊物語 中上健次 集英社
⑩破壊せよ、とアイラーは言った 中上健次 集英社
⑪夢の力 中上健次 北洋社
⑫見るまえに跳べ 大江健三郎 新潮社
三島由紀夫神の影法師 田中美代子 新潮社
⑭不器用な天使 堀辰雄 改造社

⑮共喰い 田中慎弥 集英社
⑯スクラップ・アンド・ビルド 羽田圭介 文藝春秋
首里の馬 高山羽根子 新潮社

 

東京古書会館の書窓展にて。今回は文学系統の本多め。とある本屋で鏡花本が多数でていたが、会場では現金しか使えないとなると買えないよなぁ・・・。しかし、実際に鏡花本の本物を初めて見たのだが、確かに装丁はとてもきれいで、欲しくなってしまう。次回開催時は現金多めで持っていこう。例によってけやき書店の棚で爆買いしてしまう。しかし、近代文学系を手っ取り早く集めようと思えばここは必須である。

⑬前回田中美代子の本を見つけいずれ見つけたら買おうと思っていたらこんなに早く見つかるとは思わなんだ。新版三島由紀夫全集を組んだ時の評論が収録されている。
⑭目録掲載品。相場よりかなり安く、今回当選したため購入できた。とてもうれしい。
その後、プライマリ・ケア学会の総会に参加するためパシフィコ横浜へ。高速道路は全くもって空いていて運転していて楽しい。羽田線を初めて走ったが、景色もとてもよい。学会については、まあ、単位取得のためだけで行ったようなものなので詳細は書かない。知り合いがいれば旧交を深めたりして楽しいのでしょうけどが、友達も知り合いもいないので、まあ、義務みたいなもんですわ。
その後、家に戻る途中でブックオフに。とはいえ、特段何かというのはなく、ここ最近の芥川賞で読んでいないものを見繕って購入した。

6/8 近所にて

①女の二十四時間 ツヴァイク みすず書房
②白い人びと バーネット みすず書房
幼年時代 カロッサ 岩波文庫
④小公女 バーネット 新潮文庫

⑤怒りの子 高橋たか子 講談社
高橋和巳の思い出 高橋たか子 構想社
⑦放射する思い 高橋たか子 講談社
⑧聖書と終末論 小川国夫 小沢書店
⑨ねえやが消えて 奥野健男 河出書房新社
⑩小説という植民地 三浦雅士 福武書店
⑪屋根 庄野潤三 新潮社
⑫小えびの群れ 庄野潤三 新潮社
モーツァルト荘 三浦哲郎 新潮社
⑭時に佇つ 佐多稲子 講談社文芸文庫

⑮ニムロッド 上田岳弘 講談社
⑯穴 小山田浩子 新潮社

⑰共生虫 村上龍 講談社
⑱無影燈 渡辺淳一 集英社
渡辺淳一自選短編コレクション4 朝日新聞社

⑳南方郵便機 サン=テグジュペリ みすず書房
㉑人間の大地 サン=テグジュペリ みすず書房

㉒語る絵 司修 小沢書店
ロマン主義者は悪党か 田中美代子 新潮社

㉔気持ちのいい看護 宮子あずさ 医学書

㉕日本の名随筆41 嘘 作品社
㉖着想の技術 筒井康隆 新潮社
㉗あたらしい教科書 本 Petit Gradn Publising
㉘岩波世界の巨匠 シャガール

㉙古くて新しい仕事 島田潤一郎 新潮社
池澤夏樹、文学全集を編む 河出書房新社
㉛折々の思想 上田閑照 燈影舎
㉜村の名前 辻原登 文藝春秋
㉝死んでない者 滝口悠生 文藝春秋

 

ラインナップを見てみるとよくもまあ買ったものだという。しかも持っていることを失念しての被り2冊(⑩㉑)・・・。どこかで捌こう。本来は③を買いにいくだけのはずであったのだが。
①-④新刊本屋にて。③福永武彦の「幼年」を読み始めてカロッサの同名小説を思い出したのであった。④「小公女」もそういやまともに読んだことないわということで。そのついでい単行本コーナーを覗くと、みすず書房大人の本棚シリーズで見かけたことのないものをみつけ、つい拾ってしまった。持っていないものは見かけたら買ってしまうなあ。
⑤-⑭その後自転車で近所の古本屋へ。均一台で結構な収穫。ちょうど福永武彦の「内的獨白」を読んでいて話題に挙がっていた⑭を見つけるというね。読書はこうやって広がっていき、際限がない。
これに気をよくして暇だしブックオフ巡りでもするかということでブックオフ数軒のハシゴを。そうすると一軒一軒では大した冊数を買わなくても最終的には・・・。
⑮⑯ブックオフの中には駐車場代が無料でなく購入金額でチャラになるパターンのところもあり、そういうところでは購入時のハードルをわざと下げざるを得ないのである。芥川賞の作品なんか普段買うことはないのであるが、仕方なくね。㉜についても初版であったため購入したが、今は名が知られているような人でも、1985年のデビュー作から、1990年の芥川賞受賞まで、おそらくその二作がドッキングされているということは本にしてもらえなかったということだと思うので、結構大変だったんだなあ。この本にも、セルフポートレートが挿入されていて、文藝春秋の単行本にはそういう時代があったのでしょうか。
⑰高校生の時に読んで衝撃を受けたものであった。今回状態がよさそうなものが転がっていたのでつい買ってしまった。確かにあの頃はよく村上龍を読んでいた。「超伝導ナイトクラブ」「昭和歌謡大全集」「インザミソスープ」あたりはどこかで転がっていたらまた読みたいなあ。
㉓この方はどこかアカデミックなところに在籍しているのかと思いきや、wikiの経歴などをみるとどうやら在野の人らしい。それでも三島に認められて自著の解説に抜擢されたり、全集選考委員に選ばれたりするのであるから、在野の人でもまったく侮れないものである。東京新聞の記事が出ていた。没後50年 三島由紀夫を読む 文芸評論家・田中美代子さんに聞く:東京新聞 TOKYO Web (tokyo-np.co.jp) 在野のひとというのは医学の世界でも言える。辺鄙な診療所の人でもすごい技術を持っている人が潜んでいることがあり、田舎診療所の人だからといってそれのみでは侮れないのである。それはさておき、この本の内容は結構辛辣である。特に時評。こんなんだと確かに商業誌には雇ってもらえないかもしれない・・・。自分を貫くという意味では素晴らしいが。
㉙思わぬ拾い物。サイン入りであった。ブックオフではたまにこういうことがある。こちらも侮れない。

6/5 所沢古本まつりその2

①裸体の森へ 伊藤俊治 筑摩書房
②芸術の理路 寺田透 河出書房新社
③十二の肖像画による十二の物語 辻邦生 文藝春秋
森有正先生のこと 栃折久美子 筑摩書房
⑤アフリカの死 小川国夫 集英社
サルトル論 伊吹武彦 

 

所沢訪問二回目。思ったほどの収穫はなかった。

・・・らしい。ここしばらくで更新を完全にさぼっていたためにあまり覚えていないのである。というのも、特定されるのが嫌なので(とはいえ、買い方から何となくばれている人にはばれていそうだが)わざと時間をずらして投稿ということにしていたが、期せずして4か月も開いてしまい、その当時のことを完全に忘れてしまったのであった。購入日記は鮮度のいいうちに書かないと、次から次へと新しい本を買ってしまうのですぐに忘れてしまうのである。

記事にしていないと検索機能も有効に使えないのである。さっさと上げないといけないねえ。今下書き分とパソコンの中のメモ帳を振り返ってみたが、8月の記録が全て吹っ飛んでいて、まさか8月何も買わなかったことはないはず(三省堂古本市やっていたし、そこで買った本を何冊か思い出せるからねえ)なので、記録自体忘れたか、保存し忘れたか、いずれにせよ再現不能になってしまった。こういうことがあるからさっさとやらんとダメよねえ。

6/4 城南古書展と杉並書友会その他

①ベレー横町 伊吹武彦 
藤枝静男と私 小川国夫 
③月下の渦潮 島尾敏雄 沖積社
④鴨川風雅集 生田耕作
⑤哲学塾 魂への態度 神崎繁 岩波書店
⑥哲学塾 生活を哲学する 長谷川宏 岩波書店
⑦哲学塾 世界を語るということ 清水哲郎 岩波書店
⑧仮面と素顔 瀬沼茂樹 冬樹社

⑨見つつ畏れよ 高橋英夫 新潮社

幼年時代 堀辰雄 青磁
忍ぶ川 三浦哲郎 青蛾書房

金子國義エロスの劇場 
⑬火の島 阿部知二 中公文庫
筑摩書房の三十年
⑮花の素顔 舟橋聖一 朝日新聞社
安部公房対談集 発想の周辺 新潮社

⑰春の戴冠 辻邦生 新潮社

⑱小説の変貌 アルベレーヌ 紀伊国屋書店
現代文学 イェンス 紀伊国屋書店

⑳私生活 高橋源一郎 集英社インターナショナル
㉑三題噺 加藤周一 筑摩書房
㉒遊子随想 小川国夫 岩波書店

 

ここ最近、ヤフオクにて堀辰雄の初版本を落としている中で、来週末に東京古書会館で行われる書窓展のけやき書店の目録で「不器用な天使」が破格の値段で出ているのを見てしまったため、注文がてら神保町に行ってみようと思ったのであった。
①-⑧城南古書展にて。岩波書店から出ていた「哲学塾」シリーズが揃いで出ていたため、持っていないものを購入した。読みやすくていいですよこれ。
靖国通り駿河台下交差点から専大前交差点までたどっていく。今回は電車での旅なので時間制限がないのがうれしい。田村店頭は特になく、けやき書店は初回はスルー。梓書房は入るのにハードルが高いので今回はスルー(というか神保町古書センターの店はどこも入るハードルが高い。医学書専門のいざわ書房があったときは入れたのであるがなあ・・・。今はなくなってしまった)。⑨を@ワンダーの店頭でみつけ購入。
⑩⑪けやき書店にて。中村真一郎の棚の中身は変わらず(というか、本が積み上がりすぎて下二段見えず・・・)、石川淳の本はどこにあるかわからず、レジ前の福永武彦の棚で「告別」の初版は気になったが手は出せず、堀辰雄の棚から比較的安価であった⑩を購入。レジ前に⑪も並んでいたためつい購入。店主に目録の件を言うと、ちょうど置いてあったので現物を見せてもらえた。そんなに悪くはない。注文することにした。しかし競合者がいるため抽選だという。当たるといいけれど。「美しい村」の方は箱が壊れていたため注文せず。思ったより目録での注文は難しくはなかったし、受ける側も気軽な対応であったので、今後もよいものがあったら注文してもよいかもしれぬ。
⑫-⑯西部古書会館の杉並書友会にて。特に感想はない。
⑰一度荷物を置いてからまた出かけることに。古書ワルツの店頭で購入。しかし今回はあまり気になるものはみとめず。しかも店奥が狭くなっていた。
⑱⑲バサラブックスの店頭から。紀伊国屋書店から出ていた現代文芸評論叢書の中のもの。あとがきを見てみると中村真一郎の文字が。顔が広いんだな。この日は珍しく店内すし詰めであった。
⑳-㉒古書防破堤にて。㉑は帯はないが初版で均一台に。そんなもんなんですなあ。

2022.6.1 やっときた所沢古本まつり、その他

①罪多い女 高見順 角川小説新書
②五代の民 里見弴 読売新聞社
③その日まで 椎名麟三 筑摩書房
④戦後の文学 寺田透 河出書房新社
⑤すみっこ 尾崎一雄 講談社
尾崎一雄対話集 永田書房
⑦瘋癲老人日記 谷崎潤一郎 中央公論社
⑧罰せられざる悪徳・読書 
⑨冬の二人 立原正秋/小川国夫 創林社
⑩サハラの港 小川国夫 小沢書店
⑪花深き 小川国夫 湯川書房
⑫光と翳りの季節 利沢行雄 小沢書店
⑬死の影の下に 中村真一郎 真善美社
⑭死の遍歴 中村真一郎 文藝春秋
ピンチランナー調書 大江健三郎 新潮社
⑯浮く女沈む男 島田雅彦 朝日新聞社
⑰亡命者 高橋たか子 講談社

⑱新潮日本文学アルバム 内田百閒

⑲あめいろぐ医学教育 丸善
⑳装幀の余白から 菊地信義 白水社
㉑樹の花にて 菊地信義 白水uブックス
㉒恩地幸四郎 池内紀 幻戯書房
㉓〈美しい本〉の文化誌 臼田捷治

 

所沢初日。twitterを見ると、例に見ないほどの行列がという投稿を見かけ、あーあと思いながら仕事をこなしていたが、午後キャンセルが出たためにやることがなくなってしまい、半休を貰えてしまったのであった。ということで、それなら行くよねという。いつも着くのが19時を回るくらいでろくにみれないことが多かったが、今回は16時前につくことができた。所沢は駐車場料金が安いのでよい(いつも使っている平面駐車場だと60分200円也)。

その後、例のごとく、463号沿いのとろもつ大正屋で夕飯を食べ、ブックオフ東所沢店で⑱を。⑲を目当てに新刊本屋へ行き、ついでに色々と買ってしまう。

2022.5.30 新刊本屋+ブックオフにて

①草の竪琴 カポーティ 新潮社
②夜の樹 カポーティ 新潮社
ティファニーで朝食を カポーティ 新潮社
④短編で読むシチリア みすず書房
地下鉄のザジ クノー 水声社
⑥平和か戦争か サン=テグジュペリ みすず書房
苦役列車 西村賢太 新潮社

 

この日は非番であったため休みであった。午前中は呑気に小川国夫の「海からの光」を読む。何か自伝的なような感じにも読めそうであるが、果たして。
と、そうしているうちに、せっかくだし買い物に出ようと車に乗って出かけると、まあ当然本屋にも行くわけでということでの購入物。
①-③先日買った「遠い声 遠い部屋」すらまだ手をつけていないのに買うというね。どうせ読むだろうからまあいいんだけれど。
④-⑦ブックオフにて。
みすず書房大人の本棚シリーズは本当におススメです。
生田耕作訳があるのでこれまで買わずにいたが、あとがきを見てみると「だから『ザジ』を訳すのは、クノーの文章と格闘することであるのと同時に、この翻訳をいかに乗り越えるかという課題を自らに課すことでもあった」とあり、どのように対戦しているのかが楽しみになってしまったのでつい買ってしまった。
⑦この方が芥川賞を貰った当時の発言か何かで「(賞金は)風俗に使う予定です」というのを聞いて以来、勝手に嫌悪してきた。すぐに消えるかと思いきや、中々しぶとく生き残っていて、つい先ごろ急逝されてしまった。twitterで追悼されている方の文を読み、ふうん何か好きな人もいるものなんだなあ、確かに食わず嫌いだったかと思い、本を探そうとすると(やはりしょーもないことに)プレミア価格となっていてということでしばらくうっちゃっておいたのであった。それが、ブックオフの均一にちょうど芥川賞をとったときの本があったので購入。帰りの電車の中で読みだすと止まらなくなった。内容はおそらく自分の体験をベースに書いていたのであろうし、文字通り"身を切っていた"作品であった。書いている内容としては、陰鬱な人間の陰鬱な生活、そしてその後も浮かばれないだろうということだけなのであるが、なぜ面白かったのであろうか。おそらく、自分の生活環境との違い、知らないことに対する興味、そして、その世界に身を置いていないということからではないかと思った。純粋な面白がり方ではないよなとふと思った。

2022.5.29 中央線古書展にて

①書物とともに 寿岳文章 冨山房百科文庫
②蛙のうた 臼井吉見 筑摩書房
③ことばと文体 寺田透 河出書房新社
④日本の詩歌 大岡信 講談社
⑤死の棘 島尾敏雄 新潮社
⑥ホーロー質 加藤典洋 河出書房新社
⑦ロンドその他の三面記事 ル・クレジオ 白水社
⑧愛する大地 ル・クレジオ 新潮社
⑨木のぼり男爵 カルヴィーノ 白水社
⑩まっぷたつの子爵 カルヴィーノ 晶文社
⑪不在の騎士 カルヴィーノ 国書刊行会
⑫レ・コスミスケ カルヴィーノ 早川書房
⑬宿命の交わる城 カルヴィーノ 講談社
⑭冬の夜ひとりの旅人が カルヴィーノ 松籟社
⑮柔らかい月 カルヴィーノ 河出書房新社
⑯見えない都市 カルヴィーノ 河出書房新社

 

前日、東京古書会館と南部古書会館でタイムアップとなってしまい、翌日にホームグラウンドである西部古書会館へ行ってみたのであった。こちらは日曜日もやっているので都合がよい。そして前二者とは違うごた混ぜ感がよいですね。
①-⑤会場前の均一台から。今回は珍しく色々と。
⑥珍しく帯つき。前に買ったものは処分しようかな。でも結構この本自体は珍しい。
⑦-⑯古書ワタナベさんのブースから。この書店は海外の単行本をよく出していて、たまに珍しいものも見かける。今回はル・クレジオカルヴィーノで持っていないものを、と思って手を出したら結構な冊数になってしまいましたとさ。まあいいか。

 

今回3つの会場を同時に周ってみて思ったのが、三者三様で面白いなと。しかしどの会場がよいかは、結局どこの書店が出店しているかによるので、それを比較できる表みたいなのがあればいいなと思いました。しかし、今のところそういうのはなさそうですね。作る?