備忘録、的なもの

本との日常 購入日記その他

2022.5.30 新刊本屋+ブックオフにて

①草の竪琴 カポーティ 新潮社
②夜の樹 カポーティ 新潮社
ティファニーで朝食を カポーティ 新潮社
④短編で読むシチリア みすず書房
地下鉄のザジ クノー 水声社
⑥平和か戦争か サン=テグジュペリ みすず書房
苦役列車 西村賢太 新潮社

 

この日は非番であったため休みであった。午前中は呑気に小川国夫の「海からの光」を読む。何か自伝的なような感じにも読めそうであるが、果たして。
と、そうしているうちに、せっかくだし買い物に出ようと車に乗って出かけると、まあ当然本屋にも行くわけでということでの購入物。
①-③先日買った「遠い声 遠い部屋」すらまだ手をつけていないのに買うというね。どうせ読むだろうからまあいいんだけれど。
④-⑦ブックオフにて。
みすず書房大人の本棚シリーズは本当におススメです。
生田耕作訳があるのでこれまで買わずにいたが、あとがきを見てみると「だから『ザジ』を訳すのは、クノーの文章と格闘することであるのと同時に、この翻訳をいかに乗り越えるかという課題を自らに課すことでもあった」とあり、どのように対戦しているのかが楽しみになってしまったのでつい買ってしまった。
⑦この方が芥川賞を貰った当時の発言か何かで「(賞金は)風俗に使う予定です」というのを聞いて以来、勝手に嫌悪してきた。すぐに消えるかと思いきや、中々しぶとく生き残っていて、つい先ごろ急逝されてしまった。twitterで追悼されている方の文を読み、ふうん何か好きな人もいるものなんだなあ、確かに食わず嫌いだったかと思い、本を探そうとすると(やはりしょーもないことに)プレミア価格となっていてということでしばらくうっちゃっておいたのであった。それが、ブックオフの均一にちょうど芥川賞をとったときの本があったので購入。帰りの電車の中で読みだすと止まらなくなった。内容はおそらく自分の体験をベースに書いていたのであろうし、文字通り"身を切っていた"作品であった。書いている内容としては、陰鬱な人間の陰鬱な生活、そしてその後も浮かばれないだろうということだけなのであるが、なぜ面白かったのであろうか。おそらく、自分の生活環境との違い、知らないことに対する興味、そして、その世界に身を置いていないということからではないかと思った。純粋な面白がり方ではないよなとふと思った。