①世界は一冊の本 長田弘 晶文社
②心のなかにもっている問題 長田弘 晶文社
③うつしみ この内なる自然 上田三四二 平凡社
④子供の四季 坪田譲治
⑤夷斎俚言 石川淳 文藝春秋社
⑥夏の砦 辻邦生 河出書房新社
⑦手袋 高見順 版画荘文庫
⑧お化けの世界 坪田譲治 版画荘文庫
⑨私 谷崎潤一郎 全国書房
⑩武蔵野夫人 大岡昇平 講談社
⑪東京物語考 古井由吉 岩波書店
⑫安岡章太郎集1/2/3/4/5/6/7/8/9 岩波書店
水曜から三省堂古本まつり始まるんだ。しかし20時までか。うーん、間に合わん。週末だけかなあ。
と思っていたが、ちょうど水曜日は外勤だったのであった。高速飛ばせば何とか間に合いそうだな。よし、行こう。
ということで、勤務中ずっとそわそわ。勤務終了でダッシュ、車を飛ばして池袋へ。しかしこの時間帯は首都高ってこんなに混むものなんだな。予定より大幅に遅れて、何とか1時間程度見る時間は確保できた。
入り口は一か所のみで、始めに間違って学生服コーナーに入りかけてしまった。
入ってすぐのところにサイン本が大量に並ぶ本屋があるのは変わらず、レジ近くに高価物のガラスケースが並び、他は平台が展開。間隔あけるせいかやっぱ台の数も少なめだね。
①②長田弘の本はやはりあまり見かけないものである。どちらも全詩集に入っているけれど、二段組なのと本自体が重いので、やはりオリジナルで読みたい。詩と言えば、詩・幻想文学専門の店の棚で、モーリヤック著「遺書」という本があって、知らんやつだな買うかと思ってあとがきを見てみると、「原題は「蝮のからみあい」という」と書いてあって、なあんだ別にいいやとなった。
④この間買った福永武彦「絵のある本」で紹介されていたもの。蔵書印が多数あるからという理由でとんでもない安値であった。中身は問題なし。確かに味のある挿絵で何度も読み返したくなる。
⑤-⑩今回、初版本や舟橋聖一の本も探せればなあと思っていたので、いつもと比較して古めの本の方をメインに見まわしていた。ということをしたおかげでこれらを見つけてしまったわけであるが。
⑤ちょうどヤフオクで入札するかどうか迷っていたものを、ほとんど新しめの本ばかり並べていた本屋の棚の中で見つけた。こういうこともあるんだな。ちなみに一緒に並んでいた古めの本数冊は宗教関係のいかがわしいものであった。
⑥付録としてついていた冊子に中村真一郎が寄稿していたので買ってしまった。文庫持っているのにな。
⑦⑧これも何気なく手に取ってみたもの。版画荘文庫ってこんなに薄いサイズの本だとは思ってもみなかった。ヤフオクで同じ版画荘文庫の「二十世紀旗手」がまあまあなお値段がついていたが、それと比べるとあちこち欠けたりして状態は悪い。まあそりゃ90年前近くの本であれば仕方ないわな。版画荘についてネットで見てみるもあまり出てこない。昭和初期にちょっと出てすぐ潰れてしまったらしい。石川淳の「普賢」を出した本屋らしいが、「白描」のモデルにもなっていたらしい。改めて読み返してみたい。
⑨これもヤフオクで気になっていたもの。確かに戦後直後で紙質が著しく悪い。こういうのも珍しいと思って買ってしまった。他にも谷崎関係で数冊転がっていた。「文章読本」は初版っぽかったが、結構書き込みされていた。教科書と同じ程度の大きさの版型の本だったから、勉強としてよく読まれていたのであろうか。
⑩状態そんなに悪くないため買ったが、それにしてもこの間田村書店で「俘虜記」を買わなかったことが悔やまれるのであった。
⑪持っていなかったうえにちょうどサイン入りであり、一石二鳥であった。
⑫最後の最後で見つけてしまった。⑥と同じ本屋の平台の下をたまたま見てしまい、10巻を除く全部そろっていた。中を見てみると状態はかなりよく、値段も安い。「世紀末大サーカス」は単行本で持っているから別にいいかと思い、単行本で被るのはあるが思い切って全部買うことに。この版を定本とするようで、初期の短編と「流離譚」、「月は東に」は加筆修正したらしい。どのように違うのか楽しみである。
さて、こんな感じであり、かごにやまもり一杯になってしまった。⑦⑧を切るかどうか迷ったが、値段的にはそこまでいっていないだろうからまあいいやと思い結局そのままに。レジに持っていくときやはり恥ずかしい。「こんなに買ってくれてありがとうございます」と言われたが、こんなに買うことになるとは本人も思っていなかったですよ。しかも値段もこんなに抑えられるとは思っていませんでした。