備忘録、的なもの

本との日常 購入日記その他

2021.2.4/6/7 趣味編

①チャリング・クロス街84番地 へレーン・ハンフ編著 中公文庫

②日本の美を求めて 東山魁夷 講談社学術文庫

明恵上人 白洲正子 講談社文芸文庫

④依存と虐待 斉藤学編 日本評論社

⑤ラケス プラトン 講談社学術文庫

⑥ジャーナリストの生理学 バルザック 講談社学術文庫

⑦世界は善に満ちている 山本芳久 新潮選書

⑧修羅 石川淳 中央公論社

⑨白頭吟 石川淳 中央公論社

⑩天馬賦 石川淳 中央公論社

⑪荒魂 石川淳 新潮社

⑫引越貧乏 色川武大 新潮社

志賀直哉小説選全4巻 岩波書店

梅崎春生作品集全3巻 沖積社

 

今週は業務の方が一筋縄でいかない症例ばかり入院となり、なんだかなあという感じで更新する気力も下がっていた。とはいえ、週末は都心に帰ることもあり、みるべきものもあり、ということで上記を購入したのであった。

①-④, ⑭がブックオフ、⑤-⑦がジュンク堂池袋、⑧-⑬が大泉学園のポラン書房。

⑤⑥ジュンク堂池袋の3階で講談社学術文庫の在庫僅少フェアをやっていて、購入者に読書手帖プレゼントとのことであり、何かないかなあと本棚を探してみると、⑤⑥があった。⑤は岩波文庫には入っておらず未読。⑥も東京創元社から出ていたバルザック全集には未収録で未読。ということでこれを機に購入。肝心の読書手帖自体は版型は文庫本と同じで、見開きで左頁に本のタイトル・購入日や感想が、右頁が完全にフリースペースになっていて、使い勝手はよさそう。かつ、それぞれの見開きに学術文庫の中からの引用も書いてあって、パラパラめくるだけでも楽しい。ちょっとネットで調べてみたが、読書手帖についての記載はほとんどないから完全非売品なんだろう。なんだったらもう一冊欲しいなあ。

⑧-⑬今日がポラン書房の店舗販売の最終日であった。先週日曜に行ってみて、その後で月曜日から3割引きになるとの告知があり、何だったら先週買うかどうか迷った挙句見送った石川淳の本でも買うかと思い、再度行ったのであった。すると、最終日ということもあり店内は混んでいて、密を避けるためにということで店前で少し待機。店前で店主は別れを惜しむ人たちと会話していて、何かの取材か知らないがテレビカメラが回っていた。店内の在庫は減ったのかどうかはわからないが、少なくとも石川淳については先週自分が確認したものについては全部残っていた。そのなかで初版と思しき⑧-⑪を購入。それと本棚の上段に乗っていた⑬も購入。レジでお姉さんに、「石川淳好きなんですか?」と聞かれた。どうやら店が始まったくらいで入荷したが全く動かなかったらしいのであった。まあ、一般的な人気はないだろうからなあ、、、しかし、惹きつける魔力は怖ろしいものがあると思う。「修羅」のカバーはめっちゃかっこいい!

それよりも、コロナ禍での閉業というのが話題になっていて、今回のポラン書房もそのくくりにされそうである。しかし、果たしてそれだけであろうか。なくなるのが惜しいですという人もいたが、果たして普段から購入に訪れていた人たちなのであろうか。むしろ惜しいのであればこのような時にのみ来店するのではなく、日ごろから購入すべきなのではないか。そして、古本という商売柄、もともとの本に魅力的なものがなければ新たな需要は生まれず先細りしていくことは必定である。昔の本でも面白いものはたくさんあるにも関わらず、それを取り上げて拡散するようにしなければ古本業界も厳しいのではないか?本をめぐる状況は今後も厳しいだろうし、今の出版状態が続くとも思えない。いずれは書籍は大部分がデジタルにとって代わられ、本は一部の好事家の手のひらの中にのみということになるだろう。そうなっていくだろう中でいかに面白いものを作るか、また、今までの面白いものを掘り起こして新たな需要を生み出すかが重要だと思う(そんな中で中公文庫がここ最近よく掘り起こして新刊文庫にしていたり小学館からP+Dシリーズでペーパーバック化しているのはいい傾向だと思う) 。自分も買ったもののただの垂れ流しではなく、面白いものを広める、伝えるという風にしていかなくてはいけないな。

まあそれはさておき、ポラン書房さんお疲れさまでした。今日はいい本が買えてよかったです。ありがとうございました。ネット専売になってもまた何か買わせていただきます。