備忘録、的なもの

本との日常 購入日記その他

2020.7

①晩年 太宰治 新潮文庫

②斜陽 太宰治 新潮文庫

ヴィヨンの妻 太宰治 新潮文庫

先月で一応最初から最後まで読み通したのは上三冊。いずれも、太宰。確かに読みやすい上に昔読んだ時と印象が違ってそれも面白い。

昔、今は閉店してしまったブックオフ目白店にておじさんに言われたことを思い出した。100円コーナーに太宰全集(S.51年版)がほぼ全巻転がっていて、状態も良かったので買おうかどうか迷っていたときに、ちょうど同じように迷っていた60過ぎのおじさんがいて、取り合いになったのであった。自分もおじさんも飲み会帰りで酔っている状態で(大丈夫か・・・)、周りから見たらはた迷惑であったろうが、その時に「太宰は若いうちに読むとのめりこみすぎて自殺してしまうから、君はやめた方がいい」と言われたのであった。それを言われて譲ったというのではないが、自分が手を引いて、おじさんが結局全巻買うことになった。店を出るときにおじさんが「なんだ君は医学生か、自分も診療所で働いてるんだよ。読み終わったらあげるから連絡くれ」と言って名刺をくれたが、しかしそれも酔っ払いの戯言であろうと思い、結局連絡などせずに今に至っている。それはさておき、そのおじさんの言葉である。

「太宰は若いうちに読むとのめりこみすぎて自殺してしまうから、君はやめた方がいい」

今のところ幸いにして自殺しそうな気配は全くないため、このまま新潮文庫版を番号通りに読み進めていこうと思うが、「二十世紀旗手」らへんが確かにヤマな気もする。まあその前に「津軽」で挫折しないことを祈るだけである。

あとは「四畳半」関連を読み差しで。「イカロスの飛行」ももう少しで読み終わるか。「本物の読書家」も読み差し状態。というところ。

 

と思っていたら、生田耕作の「卑怯者の天国」を読んでいたことを忘れていた。読んでいたこと自体を忘れるとは・・・。まあそんなものなのか。